神前式ってどんな流れ?当日の式次第をわかりやすく解説

和婚の代表的なスタイルとして人気の「神前式」。
しかし「実際にどんな流れで進むの?」「準備や所要時間は?」と、イメージが湧きにくい方も多いのではないでしょうか。
この記事では、神前式の基本的な流れをわかりやすくご紹介。式に込められた意味や所要時間の目安も解説しますので、これから神社での結婚式を検討している方はぜひ参考にしてください。

1. 参進の儀(さんしんのぎ)|神殿へ向かう花嫁行列

神職の先導で、新郎新婦と両家親族が列をなして神殿へ向かう「参進の儀」。
伝統的な雅楽の音色が響く中、ゆっくりと境内を進むその姿は、まさに和婚ならではの厳かな光景です。
参進中はゲストが見守る中で写真撮影もされるため、思い出の一枚になる場面でもあります。
この儀式には「神様の前へ謹んで進む」という意味が込められています。


2. 修祓の儀(しゅばつのぎ)|身を清める儀式

神殿に入ると最初に行われるのが、神職による「修祓(しゅばつ)の儀」。
お祓いを通じて、新郎新婦と参列者の心身のけがれを清め、神様に近づく準備を整えます。
お祓いは、神職が祓具(はらえぐ)を振りながら行い、空気が一気に神聖なものへと変わる瞬間です。
これにより、厳かな式の空気が整い、いよいよ本番へと進みます。


3. 祝詞奏上(のりとそうじょう)|結婚の報告と祈願

神職が神様に向けて、二人の結婚を報告し、末永い幸せと繁栄を祈る「祝詞奏上」。
祝詞は古来の言葉で奏上され、その響きは神聖で厳か。
この時間は、神様と新郎新婦を結ぶ大切な瞬間です。
内容は神社ごとに少し異なる場合もありますが、一般的には結婚の報告、両家の繁栄、無事の結婚生活を願う内容が込められています。


4. 三献の儀(さんこんのぎ)|夫婦の契りを結ぶ

「三三九度」とも呼ばれるこの儀式は、神前式の象徴ともいえる場面。
新郎新婦が小・中・大の三つの杯で交互にお神酒を酌み交わします。
三回ずつ飲み交わすことで、過去・現在・未来の誓いを立て、夫婦の契りを結ぶという意味が込められています。
この場面は写真映えもよく、しっとりとした雰囲気が印象的です。


5. 指輪の交換(任意)

近年の神前式では、神道の正式儀式には含まれていないものの、「指輪の交換」を取り入れることが多くなっています。
洋のスタイルを取り入れたいカップルにとって、心のこもった演出として人気です。
指輪交換は「誓詞奏上」のあと、または「三献の儀」のあとに行われることが一般的です。
神前式ならではの雰囲気の中での指輪交換は、とても記憶に残ります。


6. 誓詞奏上(せいしそうじょう)|誓いの言葉を読み上げる

新郎が中心となって、神様の前で夫婦としての誓いを読み上げる「誓詞奏上」。
新婦はその横でうなずく形をとるのが伝統的な流れです。
誓詞はあらかじめ用意された文言がある場合が多く、真心を込めて読み上げます。
この瞬間こそが、神前式において最も神聖で意味のある場面とも言えます。


7. 玉串奉奠(たまぐしほうてん)|感謝と祈りを捧げる

玉串とは、榊(さかき)の枝に紙垂(しで)をつけたもので、神様への捧げもの。
新郎新婦が一組となって神前に進み、玉串を捧げて深く二礼二拍手一礼を行います。
その後、両家の代表者も同じように玉串を奉奠します。
神様に感謝を伝える大切な儀式で、神前式ならではの厳粛な雰囲気が際立ちます。


8. 親族固めの盃(しんぞくかためのさかずき)|両家の結びつき

両家の親族が神前で盃を交わすことで、親族同士の縁を結ぶ「親族固めの盃」。
これにより、新郎新婦だけでなく、両家全体が一つの家族として結ばれることを意味します。
和やかであたたかみのある儀式として、式の最後を締めくくる重要な場面です。

神前式は、ひとつひとつの儀式に意味が込められた、非常に美しく厳かな結婚式です。
静寂の中で神様に見守られながら進む式の流れは、洋装の結婚式とはまた違う感動と深みがあります。
日本の伝統文化に触れながら、心に残る一日を叶えたい方には、神前式はまさにぴったりのスタイルです。
ぜひ式次第の意味を知ったうえで、自分たちらしい和婚を計画してみてくださいね。